BROMELIADS


Tillandsia tomasellii

現在はT. キセログラフィカのシノニムとされている植物ですが、はたしてそうでしょうか?一般によく販売されているグアテマラ産の個体群とは明らかに異なります。
文献的にはトマセリーの方が大型で、花序にはより多くの穂状花序をつける。穂状花序、花はトマセリーの方が小型。花序の色はキセログラフィカは黄色味が強くトマセリーはピンクが強い。花の色はトマセリーは紫、キセログラフィカは白っぽいラベンダーとなっています。
また、栽培してみて未開花状態ではトマセリーの葉は垂れることなく、花序が形成されるとキセログラフィカのような垂れた状態になることがわかりました。
さらに、葉を触ってみるとわかるのですが、トリコームの性状が明らかに異なります。トマセリーの方が毛羽立った印象を受けます。
あくまでも個人的な感想ですが、これよりも微細な違いで別種とされているティランジアも数多くありますので、別種もしくは変種として扱うのが妥当なんじゃないかなと思うのですが・・・・
自生地はオアハカ州東部の比較的標高が低い地域ですので栽培においては比較的低温に弱いと考えたほうが無難だと思います。




Tillandsia aff tomasellii from Guatemala

トロピフローラ社が10年以上前にグアテマラよりトマセリーとして入手した植物です。文献的にはトマセリーはメキシコに分布することになっていますので、本当にトマセリーであるかどうか、TF社自身も疑っているようです。写真の植物は2013年の酷暑の影響か、未成熟で開花してしまったのですが、形態的にはトマセリーに近い印象を受けます。花序の形状はスパイクがやや幅広でグアテマラ産キセログラフィカの雰囲気をやや感じさせるものでした。TF社も指摘しているのですが、ファシクラータとキセログラフィカのハイブリッドである可能性もあります。



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