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さてさて、第2の目的地カンクンにつきました。湿度も高く低酸素に悩まされることもないので非常に快適です。今回フェスタ・アメリカーナ・コーラルビーチホテルというリゾートホテルに宿泊しましたが、とてもすばらしいホテルでした。一ヶ月くらいのんびりしたいですね。
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ユカタン半島観光第一日目はミニバンに乗ってチチェンイッツァーへ向かいます。立派なピラミッドの写真を目にしますが、ジャングルの中に埋もれていたものを発掘・再建したのが現在の姿です。発掘は現在も進行中のようで色々なところで掘り返したり、バラバラになった石像の破片をきれいに整理して並べたりしてあります。ユカタン半島は石灰岩の上にジャングルが拡がっており、雨水はほとんどが石灰岩の割れ目を伝って地下水脈に流れ込んでしまいます。そのため、川の流れがほとんどないのです。鍾乳洞の天井が崩落して出来た泉「セノーテ」がジャングルの中には点在しており、神聖な場所としてその近辺に都市や神殿が築かれていたようです。
昔も今も水の確保は大変だったらしく、信仰の基本は雨乞いに関するもののようです。ピラミッドはケツァルコアトルという神をまつるためのものといわれており、また階段や構造物の数はマヤの暦に一致していて一種のカレンダーの役割をしていたようです。ケツァルコアトルは羽毛の生えた翼のある蛇で描き表されます。マヤでは雨は鳥の涙と考えられており、蛇は流れる水の象徴です。
ところがこのピラミッドには、一般的に見られるケツァルコアトルのレリーフが無く、謎とされていたようです。しかし、何らかの形で鳥と蛇を象徴するものが無いか探したところ、階段正面に向かって拍手をすると「龍鳴き」が聞こえるのですが、これがこのあたりに生息するケツァール(カザリキヌバネドリ)の鳴き声にそっくりなのだそうです。これは偶然出来るものではなく、音響効果を設計の段階で考えているからなのだそうです。
次に蛇の方です。上の写真では判りづらいのですが、左側の階段の最下段には蛇の頭をかたどった石がおかれています。ちょうど階段の手すりの一番下が蛇の顔になっているような案配です。春分の日になるとピラミッド自体が、一段高くなった階段の側面に影を落とし、くねくねした紋様を浮かび上がらせます。つまり、頭だけだった手すりの蛇に、くねくねした胴体が現れるのです。これはまるで頂上の神殿から蛇が地上に降りてくるように見えるのだそうです。すごいですね。
などというガイドさんの説明をよそに、ぼくは周りの木が気になって仕方有りません。ファシクラータ系のティランジアや、1mもある巨大なエクメアが着生しているのです。“ティランジアの育成環境は適度に木漏れ日の当たる風通しの良い環境”といいますが、まさにその通りで遺跡内でもジャングルを切り開いて芝生にしてあるピラミッド周辺や、ジャングルの中にぽっかり空いたセノーテ周辺の木にしか着生していないのです。他には見事なくらいに全く見かけません。ジャングル内にはエクメアや着生ランのカタセツムの仲間が見られるのみでした。
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ピラミッド頂上から見たチチェンイッツァー。見渡す限りのジャングルですが、芝生に面した木にのみティランジアが着生しています。 | |
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50cm程のクランプ。T fasciculataでしょうか、ちょっと感じが違いますが・・・・・・・ |
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T balbisianaでしょうか、クランプではなくこんな感じでぽつぽつ生えています。 | 遺跡の入場券売り場の近くにあった株です。バルビシアナのようでもありますが・・・? |
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30cm程の小型株、日当たりが良いと赤くなるのかそれとも別種?billbergia? |
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ピラミッドから500メートルほどジャングルの中を歩くと、ジャングルの中にぽっかり穴があいており、泉=セノーテがあります。大抵のセノーテは澄んだ水がわき出しているとのことですが、ここのセノーテは水がよどんでいます。おそらく水の循環が良くないのでしょう。チチェンイツァーとは「イツァー族の泉or井戸」もしくは「魔法使いor賢者の泉」という意味だそうで、ここにはかつて水の神がすんでいると思われていました。生け贄を放り込んだとも言われていますが、実際にはそんなことはなく、「神のお告げを聞いてこい。」と放り込まれ、しばらく泳いでぐったりしたところを引き上げて「お告げを聞いたか?」と問いかけるような、まるでコントみたいなことをやっていたようです。お告げがなければ当然「もう一回行ってこい。」(ドブーン)と言うことになっていたようです。
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左の写真で判るように、向かって左側(セノーテ側)のみ着生しています。3種類程度が混生しているようです。 | ||
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着生サボテン |
着生サボテン。結構見かけます。 |
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メキシコ旅行の最終日は、トゥルム遺跡とシカレです。トゥルムは海に面した遺跡で海洋交易の拠点でもあったようです。遺跡自体は石灰岩の高台に作られており、わずかな砂浜を港として利用していたようです。
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↑足下の石灰岩にしがみつく様にして生えていたカランコエの仲間です。 |
様々なアトラクションを楽しめる海洋公園です。遺跡とジャングル、セノーテに手を加えて作られているようです。自然のままの場所も多く、野生の動物も園内で見られます。僕は遊歩道で犬ほどのサイズの小型のシカの仲間に遭遇しました。何しろ滞在時間が短い(4時間)のでぶらぶら見て歩くので精一杯でした。
園内には至る所にブロメリアが植えられています。ティランジアは無造作に木に縛り付けられていたり、地面に落っこちたりしてかわいそうです。
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↑温室脇のストック場。T xerographicaが大量に栽培されています。 |
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シカレの公園内にはセノーテからの水路が張り巡らされていますが、その一画を区切って2頭のマナティーが飼育されています。ゆったりと泳ぐ姿は見ているだけで心がいやされるようです。
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