BROMELIADS


Tillandsia tenuifolia
非常に分布域が広く、北は西インド諸島、南はアルゼンチンに至ります。そのため、変異に富んだティランジアです。花色も白、青、ローズピンクなどがあります。亜種も多く、また地域変異レベルの変異まで含めるとかなりの数になりますし、園芸界では輸入先によって呼び名が変わったり、野生採集株が別の珍種と間違われて輸出されてきたりしてもう訳が分かりません(笑)。その分、コレクション性が高いので、色々集めると面白いと思います。
 
Tillandsia tenuifolia var.tenuifolia "Blue flower"
青い花を咲かせる系統です。比較的水を好むようです。写真は3株を寄せ植えにしてあります。
   
 


Tillandsia tenuifolia var.disticha "alba"
小型のテヌイフォリアです。花序の形状が、花が左右二列に並ぶ二列性(distichous)を呈します。ブラジル中央東部のサンパウロ州やリオデジャネイロ州に分布し、標高1800mの林内に着生しています。写真は白花の系統です。
  
 ↑白い半透明の花弁が美しい花です。2005.10.30.撮影
   
 種子のつまった莢  莢がはじけて綿毛の着いた種が飛び出します。



Tillandsia tenuifolia var. saxicola

サンパウロ州などのブラジル中東部に分布し、標高1000mくらいの垂直に近い岩壁に着生しています。自生地では上方に強く屈曲した姿で見られるようです。




Tillandsia tenuifolia var. surinamensis 'Amethyst'

基本変種に比べて花序が長く伸びるのがスリナメンシスの特徴です。葉が赤くなるアメジストと呼ばれる系統です。




Tillandsia tenuifolia var. strobiliformis

ブラジルのエスピリトサント州ドミンゴマルチンス近郊でカウツキー氏によって採集されたクローンです。1996年にエーレルス氏によって変種として記載されましたが、現在は基本変種のいち品種と考えられているようです。写真の株はT.montanaとして購入したものですが、花序の形状(濃いピンクのブラクトに白の花弁)などからこの種と考えています。エーレルス氏の記述によるとこの植物はかつてアメリカ国内ではT. pseudomontanaと考えられていた時期があったようです。T.montanaとして売られていることに関連があるのかもしれません。




Tillandsia tenuifolia var. strobiliformis "Purple Clone"

成長点を中心に赤くなる系統ですが、うちの環境ではあまり赤くなってくれません。




Tillandsia tenuifolia 'Silver Comb'

茎が長く伸びて葉の硬いタイプのテヌイフォリアです。アラウジェイに近縁なタイプのテヌイフォリアと思われます。




Tillandsia tenuifolia 'Small form'

数年前にスモールフォームということで購入した株です。カルミネアの名前で販売されていた‘デニスのカルミネア’と呼ばれるタイプのテヌイフォリアのようです。葉が硬くて成長が遅いタイプです。




Tillandsia tenuifolia "Rubra"

トロピフローラから購入したルブラという品種です。成長点付近が赤くなり、比較的がっしりした感じで筆者好みの品種です。2012年7月に開花しました。まったく同じ時期に開花したvar.スリナメンシス“アメジスト”と酷似しています。おそらく葉があまり赤くならない通常のスリナメンシスではないかと思われます。





Tillandsia tenuifolia "Gray Leaf form"

こちらもトロピフローラからやってきた比較的トリコームの強く出る系統です。




Tillandsia tenuifolia ' Emerald Forest '

国際ブロメリア協会の品種一覧ではテヌイフォリアの園芸品種とされています。同サイトでは「レインフォレスト社の作出ではないか?」とされてすが、社長のポール・イスリー氏に質問したところ、詳細はご存知ないようでした。おそらくストロビリフォリウスに近縁な系統と思われます。


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