クチンからひたすら西に向かう。マタンでは比較的山が海に迫っており、日本の川に似ているクリアウォーターの川や、ピートスワンプ、マングローブまで見つけることができる。近年では付近に宅地化が進み、ジャングルが伐採されている。
ラスボラ・サラワクエンシス
サラワク州一帯のクリアウォーターで見られるラスボラ。調子がよいと、各鰭がオレンジに染まり、背鰭と尾鰭には白のラインがのる。また体全体もうっすらオレンジに色づき、黒いラインは光の加減でブルーに輝く。乾期のマタンでは、水量が減ったことによる水質の悪化でボップアイなどの病魚が見られた。セリアン近郊でも多数見かけたが、こちらでは小さな個体が多いようだった。(撮影実長4cm)
↑ディスプレイするラスボラ・サラワクエンシス。闘争時はなぜだか背鰭をたたんでしまう。 |
プンテウスの仲間
サラワク州のクリアウォーターには多くのプンテウスの仲間が見られる。オリーブ色の体色に、黒斑の入るものが少なくとも3種類はいるようである。マタンで採集したものもそのような個体だったが、残念ながら持ち帰らなかったので、いまとなっては種類は判らない。
ラスボラ・アインソベニー
ピートスワンプを流れるブラックウォーターで採集できた。採集時には光線の加減で、黒いラインはブルーに輝く。インボイスネームの由来はここからだと思われる。
ミドリフグ
マタン近くのマングローブ帯で採取した。一匹だけだったが、日本のショップで見かける個体が、実際に採集できると、一種の感動がある。きれいな緑色をしていた。きちんと網の中で膨れてくれた。
ベタ・クリマクラ
この辺り一帯にはどこでも見られる。10センチを超える大型個体から1センチ以下のものまで採集できた。
ヘミランフォドン
|
とにかくどこにでもいる。ブラックウォーターから、山間部の渓流まで至るところで見かける。日本の山女を思わせるような美しい体色に、まるでカラーラージグラスのような蛍光色の鰭のエッジが印象的である。飼育した限りでは、水面に浮くものならアカムシからフレークまで何でも食べるので飼いやすかった。あれだけどこにでもいるのだからもっと輸入されてもいいと思うのだが・・・
Copyright(C). Ichiro Ueno. all right reserved.