東南亜細亜掬魚紀行外伝
植物漫遊記


2010 OAXACA

2010年オアハカ紀行

ヤグール遺跡付近

オアハカ近郊ではモンテアルバンの遺跡が有名ですが、ガイドのSさんのお勧めでヤグール遺跡を訪れてみました。このあたりは小さな岩山が点在しており、様々なティランジアをみることができました。

   多孔質の岩石からなる岩山が沢山見られます。
岩壁には様々なティランジアが見られるようですが、
主にT.ファシクラータのようです。
近付くとこんな感じ。
   ハシラサボテンに着生するファシクラータ。
基本変種のようです。 
   岩壁で見つけたTillandsia atroviridipetala var. yagulensis
すごい断崖絶壁で、写真を撮るのもほぼ命がけ?
   T.アキロスタキスです。標高1500mくらいの比較的標高の低い地域で見られます。5月はじめにはほとんどの株がすでに開花が終わっており、枯れた花序がくっついていました。
大きなクランプを形成することなく、自生地でも子株はひとつしか出さないようです。ポツポツ見られます。
   ようやく見つけたT.ionantha var. stricta
もっと群生しているところが見られるのではないかと期待していたのですが、ここでは数えるほどしか見つけることができませんでした。
イオナンタの自生地はもっと標高の低い地域のようで、標高1500mのオアハカは分布の限界のようです。
   T.シーデアナです。
いろいろな場所で見かけますが、オアハカのものはユカタン半島で見かけたものよりも肉厚でがっしりしているようです。
こちらも比較的標高の低い地域で見られます。
   T.マコヤナです。
基本的に子株を吹くことがなく実生で増える「モノカルピック」と呼ばれるタイプのティランジアです。
日本ではあまり流通していませんが、現地では非常に個体数が多く、モノカルピック種のほうが優勢です。
こちらも比較的標高の低い地域で見られます。
  Hechtia sp
地面に目を向けると地生ブロメリアのヘクティアを見ることができます。
オアハカ市街近郊にはこのタイプのヘクティアが広く分布しているようです。 



ミトラ近郊

ミトラはT.ミトラエンシスの産地ですが、自生地は破壊されてしまったとのことですし、正確な情報も時間もありませんので今回はちょっとどんなところか見てきました。

  低い潅木、サボテンやアガベの自生する緩やかな斜面です。
  このタイプのアガベがたくさん見られます。 
  T.マコヤナの実生株たち。
個体数は非常に多いようです。
モノカルピックで種を維持していくということはこういうことなのだと思います。 
  T.マコヤナの若株。
さえぎるもののない、風通し最高の直射日光下です。 
  潅木にはアトロビリディペタラが着生。
このようにポツポツと着生しています。
大きなクランプはまったく見つかりませんでした。 
   地面は風化した軽石です。
エケベリアの傍に大きなアトロビリディペタラの残骸が・・・
  道路わきで見かけたエケベリア 
  Echinocactus属のサボテン 

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