東南亜細亜掬魚紀行外伝
植物漫遊記


2日目

二日目はバウ近郊の石灰岩地帯に向かいました。
前日にがんばりすぎたのか、なんだか朝からお疲れモードでなんとなくやる気が出ません。

それでもまずはツルアダンを採りに行きます。
昨年もって帰ったやつは寒さにやられてしまったのでリベンジです。
お目当てのツルアダンは林の中に突き出た石灰岩の上に生えています。
刺し穂をいくつか採集して帰ろうとしたその瞬間、 踏み出した右足の下の地面がなくなって 右足が付け根までクレバスに落っこちてしまいました。
落ちた右足はまったく問題ないのですが、左足をひねってしまいました。痛くて左足に力が入らず暫く穴から脱出できません。
石灰岩地帯は気をつけないとね。

とりあえずあっちこっち行って、前回リコポディウムを見つけた場所へ向かいました。今年は雨が少ないのかこのあたりの着生植物はみんなしなだれています。リコポを探しますが、なぜか見つかりません。
暫く探してやっと見つけました・・・・・地面に転がる残骸を。
誰か採ったな〜
まあ、とるなとはいいませんが、もう少し配慮していただきたいものです。周りの植物ごと根こそぎだめにしてしまうようなやり方はやめていただきたいですね。

そんなところで午前の予定は終了。 午後からはアリダマを採りに向かいました。
まずはマタンのいつものポイントに向かいます。
ディスキディア・ラフレシアナを探しに行ったのですが、今回はツムギアリの巣ができていて採集を断念しました。
そのかわり、ミルメコディアを大量に入手しました。
いつもミルメコディアを採集している木を見上げると、小型のものがくっついた枯れ枝がツタ一本でぶら下がっていたので引き摺り下ろしてみました。
下から見てわからなかったのですが、直径10cm以下の株が10個くらい付いていました。
さらによく見ると葉が細長いパキセントレアの小さな株がくっついています。一見グラウカのようですが葉の形が少し異なっているようにも見えます。成長段階や環境による変化なのか、それともタイプが違うのか?
とりあえずキープしました。

これで充分ではあるのですが、一応当初の予定通りヒドノフィツムを採集に向かいます。今回はクリークがかなり増水していて泳いでわたるはめになりました。
今回は嫁のコンパクトカメラ(防水機能付き)をもっていったので、今回こそはここの写真を撮るつもりだったのですが、あっさり車に忘れてきました。というわけで今回もここの写真は無しです。
手ごろなサイズの株をいくつか採集すると、車に戻ってまず体を洗いました。クリークの水には海水が含まれているので体がベトついて非常に不快なのです。持参したペットボトルの水だけではどうにも足りませんので、ルンドゥ方面に向かって淡水の川で水浴びをしました。次第に日も傾いてきましたのでホテルに帰ることにしました。



3日目

二日間で予定のポイントは全て消化してしまったので、この日はゆっくりすごしました。
手持ちの現金が少なくなったので、サラワクプラザに両替に向かいました。ここの両替屋は書店も兼ねていますし、ネイチャー系の書籍が充実しているのでお勧めです。
今回は、サラワクのジンジャー、マレー半島のベゴニア、ボルネオのカエル、この三つの本を買ってしまいました。

帰りにいつものアリダマを見に行きました。今年も健在のようです。
いつもと反対側から写真を撮ってみました。

ホテルに帰って植物の整理をして、午後からは近くの山の中に行ってみました。
今回ビワモドキの果実を採集するつもりだったのですが、すっかり忘れていたのでついでに採集してきました。
夕方までぷらぷらして空港に向かいました。
なんだか消化試合のような三日間でした。



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