東南亜細亜掬魚紀行外伝
植物漫遊記


1日目

今年のボルネオ初日は悩んだあげく、結局またニボン日帰りを決行しました。
去年の教訓から、今回は近場のポイントをすっ飛ばしてクリプトコリネ・ブローサのポイントから攻略することにしました。

暗いうちからホテルを出発、一気にブローサのポイントを目指します。
途中、便意を催してきたので脇道に入り込み、廃屋の裏で用を足していると、 スズメバチの斥候がぶんぶん周りを飛び回りはじめたので気が気ではありません。
早々に切り上げて立ち去ろうとしましたが、ここでトラブル発生! ホテルからトイレットペーパーを拝借してくることを忘れていました。
手元にあるのはウエットティッシュタイプの虫除けのみ・・・・
仕方なく使用すると、これにはアルコールが含まれているのでお尻の辺りがポッポ、ポッポと・・・・
せっかくですので裏の林を少し見てまわっていると、とても美しいグリーンの蛇がトビトカゲを補食した場面に遭遇しました。



撮影を済ませてしばらく進むと、ブローサのポイントへの入り口を通りすぎてしまったことに気付きました。戻るわけにも行かないので、ここは帰りに寄ることにして先に進みます。

マドールに到着。C.アウリクラータの自生地に向かいますが、着いてびっくり。
群落のあった川岸の泥が流されてしまって、もう十数株しか残っていませんでした。自然災害によるものですが(と思いたい)、採集は困難と判断してこのまま帰りました。

アサン到着。ストリオラータは相変わらずですが、川底の群落が不自然に消滅して川底の砂利が不自然に川岸近くに散乱していました。誰か採ったのか?
もし採集したのでしたら、自生地を根こそぎ破壊しかねない採集法は控えて欲しい物です。コタティンギのプルプレア件もありますしね!
面倒ですが、一本一本丁寧に掘る。これ基本です。
周りにはリコポディウムや掌サイズのタキミシダが着生していました。


アサンを後にし、次はC.ユウジイの自生地、ダリンへ向かいました。
去年来たときには道路工事の真っ最中で、どの川がそうなのかすらわからない状況でしたが、今年は何とか見つけ出すことができました。
しかし、あまりよい状況ではありませんでした。当然クリプトには出会うことができませんでした。



今回はユウジイの自生地が回復しているとの噂もあったので、確認するためにニボンまでいったわけですが、やっぱりデマでした。
ニボンのあれはバークラヤです。
ダリンもニボンもとてつもなく濃いブラックウォーターが蕩々と流れていましたが、クリプトは目にすることが出来ませんでした。



で、帰りにブローサの自生地に向かったわけですが、
まだ時間もあったのでスケベ心をおこして、 以前オベロニアが沢山あった場所に向かうことにしました。ところがこれが大失敗。
途中で車が泥にはまってスタックしてしまい動けなくなってしまいました。
ジャッキアップして駆動輪の下に色々つっこんでみましたが、全く歯が立たず、偶然通りかかった地元の人に押してもらってなんとか脱出できました。

ブローサの自生地に着いたときにはもう日も暮れかかっていましたが、なんとか数株採集できました。去年川をせき止めていた丸木橋は撤去されて、群落も回復してきているようでした。

色々ありましたが、この日最後に見た夕日は格別でした。


2日目
前日のロングドライブがたたって、この日は少し寝坊しました。
予定では、バウ近郊の石灰岩地帯に向かうことになっています。
出発がラッシュアワーと重なって少し渋滞していましたが、郊外にでればいつものように快適なドライブです。

まずはバウの町で朝食をとってから、C.フェルギネアの自生地へ向かいました。
ここは去年から排水性がよくなるように排水用の溝が掘られていて、今年は大きな群落の中に普通の草が進出してきていましたが、他の群落は全く変わりなかったので安心しました。
周りの石灰岩を見回すと色々な植物がくっついていてわくわくします。


石灰岩地帯なのでカタツムリもいろいろと見ることができます。

←エスキナンサスとリコポデゥム

←着生植物の競演!

エスキナンサスの群生がすばらしい!

エスキナンサスとダバリア


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