物があります。彼らは泥除葉(ネストリーフ)と呼ばれるお碗状の葉をつけ、その中に落ち葉や埃をため込むことによって、樹上で根を張るための土を作り出します。着生ブロメリアのタンクと非常に似ています。

ハカマウラボシ(Drynaria)
ドリナリア属のシダは、泥除葉を袴にたとえてハカマウラボシとよばれます。十数種類がアフリカからアジア、オーストラリアに分布しています。
↑時間が経った泥除葉は枯れて茶色くなります。
↑クチン市街の街路樹でも沢山見られます。
↑ドリナリアのシェマです。
Drynaria quercifolia

比較的標高の低い地域に多く見られます。非常に広い分布域を持つドリナリアで、変異も多い事が知られています。特にDrynaria sparsisoraとは混生している上に見た目もそっくりでお互いに変異も多いために遠目には全く区別が付きません。これらの2種は根茎で区別できます。Drynaria quercifoliaは根茎に毛が生えています。

↑バウにて。珍しく石灰岩に着生しています。
↑毛むくじゃらの根茎
↑こんな所にも着生しています。橋の上です。
↑コンクリートの隙間です。ルンドゥにて。
 
 
Drynaria sparsisora

Drynaria quercifolia同様、標高の低い地域に分布するドリナリアです。本によるとDrynaria quercifoliaに比べるとややレアで、小型、葉が直立しているとのことですが、実際には葉の形では全く区別できません。比較的、直射日光にさらされるような環境に見られるとのことですが、どうかな〜(笑)

↑ここのドリナリアは比較的小型で根茎にある程度毛が生えており、sparsisoraとquercifoliaの中間的な感じ。クチン近郊にて。

↑マタンにて。大型の個体です。根茎も太い。
↑D.sparsisoraの根茎。鱗状の構造が表面を覆っています。
 
 
Drynaria rigidula

比較的標高の高い場所で見られるドリナリアです。胞子葉の形状が特徴的なので、遠目にもすぐ判ります。今回はパダワン近郊のみで見ることが出来ました。

 
 
ビカクシダ(Platycerium)

こちらはコウモリランなどと呼ばれ、子株がホームセンターで売られているので、目にしたことのある方も多いでしょう。大型になることと、独特の形状からファンの多い人気の植物です。世界に18種が分布します。

Platycerium.sp

シンガポールでは街路樹に着生するなど、都市部でも見られるのですが、ボルネオではやや標高の高い場所で見られます。胞子葉の形状からP.コロナリウムかな?と思いますが、どうでしょ?



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