今回のシブ東方の分布調査では、クリプトコリネ・コルダータ var ゾナータも新産地を発見しました。シブ東方はほとんどが伐採後の再生林や放棄されたオイルパームのプランテーションが拡がっており、原生林はほとんど見られませんでした。ここを発見するまで、朝から十数カ所の細流を調査しましたが、全くクリプトコリネの姿は見られませんでした。夕方陽が傾きはじめた頃になってようやくこの場所を発見しました。クリプトコリネの生育する環境は非常に限定されるので、広いジャングルでその場所を見つけだすのは並大抵の努力ではないということを実感しました。
↑澄んだブラックウォーターが滔々と流れている |
↑水中のゾナータ。葉のボコボコがはっきりしている 魅力的なタイプです |
今回、最も変わっていたのがエンカラムート川です。有名なゾナータのポイントですが、ほとんど壊滅状態でした。業者の皆さ〜ん、しばらく採集は控えてくださいね〜。
↑かつてのエンカラムート。木漏れ日の差すクリプトには理想的 な環境 |
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↑2003年 右側の岸が伐採されてる。ヤバイ! | |
↑2005年ありゃ〜・・・川底も掘られてる | |
↑炎天下で瀕死のゾナータ。雨季の水位上昇と周りの木々が 生長すれば何とかなるかも・・・ |
今回、ウエノイは写真を撮ってません。「とりあえず、採集だけでいいや」って事で、カメラを車においていったのですが、群落の様子がだいぶ変わっていて驚きました。上流側の群落が一つ消滅したかわりに50mほど下流側に見事な群落が二つできていました。まさにイリュージョン(笑)、ボルネオの神秘でした。
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